長時間労働をした場合の罰金はいくらなのか?と尋ねられることが稀にありますが、そういう質問をされた時には『違反をすると、罰金だけではなく会社を経営していくうえで必要な【許可が取り消される】ことがありますよ』と釘を刺すようにしています。
今回紹介するのは、私がこれまで釘を刺すために伝えていた最悪のシナリオがそのまま現実に起きてしまったニュースです。
今後、同様のペナルティは起こり得ると考えられますので、長時間労働が続いている会社はこのニュースを教訓に、体質改善をご検討いただきたいと思います。
※労働基準法の長時間労働の罰則は【6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金】です。
千葉県野田市の運送会社、「関東西部運輸」がトラックのドライバーに違法な長時間労働を繰り返させていたとして、国土交通省は、事業許可を取り消すことを決めた。
関係者によると、今年1月、野田市で大手運送会社の下請けなどを担う、関東西部運輸に対し、国交省が立ち入り検査を行ったところ、トラックのドライバーを法律の上限を超えて一日18時間以上拘束するなど、違法な長時間労働が多数確認された。
関東西部運輸はこれまでにも、事業停止などの行政処分を3回受けていたが、改善が見られなかったため、国交省は、行政処分の中で最も重い、事業許可の取り消しを行うことを決めたという。
日本テレビの取材に対し、元従業員の男性は、長時間労働を続けた理由について、売り上げのためだったと証言した。
元従業員「基本的には売り上げを守ろうとするんじゃないですか。違法を繰り返さないと売り上げが、利益が出ない」
運送会社に事業許可の取り消し処分が出るのは異例で、関東西部運輸の役員は、今後2年間、事業許可を申請できなくなる。